2つの上顎前突(出っ歯)について調べました。治療の方法やかかる期間、大よその費用などをまとめています。
上の前歯が大きく前に突き出ている“出っ歯”は、口を閉じていても分かり、顔全体の印象を左右する重大な悩みです。上顎前突と呼ばれるこの症状の、治療法について解説しましょう。
出っ歯を大きく分類すると、次の2つのケースが挙げられます。
上顎前突(いわゆる出っ歯)となってしまう主な原因は、日本人全体に見られる骨格的な特徴や、自身で持つ遺伝的な要素であると言われます。日本人は、残念ながら遺伝的に出っ歯の人が多い人種のようです。
さらに、遺伝的には出っ歯でなくても、幼少期のクセや習慣によって出っ歯になってしまう人も。小さな頃にのどや鼻の病気をしたせいで、鼻呼吸が習慣付けられず、口をぽかんと開けて呼吸する人や、指しゃぶりのクセがあった人などに多いようです。
一口に出っ歯と言っても、前歯だけが突き出ている場合と、歯茎から飛び出ているケースとでは、若干治療法が異なります。上あごが極端に前に出ている場合は、外科手術で上あごのサイズを小さくする治療を行う場合もあるようですが、ほとんど手術は行わず矯正だけで改善します。
矯正の方法としては、前歯の突出のみの場合は前歯だけの部分矯正を行います。歯茎の突出も修正したいケースでは、上あごの一番手前の臼歯(第一小臼歯)などを抜歯して、歯茎が引っ込むスペースを作ったうえで前歯を内側へ移動させます。
<治療法1>前歯だけが前へ傾斜して生えている場合は、前歯だけの部分矯正を行う
<治療法2>歯茎も同時に移動させる必要がある場合は、第一小臼歯などを抜歯してスペースを確保した上で、上あごの矯正治療を行う
<治療法3>上あご全体が大きい場合は、外科手術によって上顎を小さくする
上顎前突の種類によって、治療期間や費用が異なります。
前歯のみ突き出ている場合は、上あごの前歯のみ4~6本の部分矯正だけでOK。治療期間は半年から1年ほど。治療費は30~40万円前後で済む場合がほとんどです。
歯茎と前歯を両方移動させる必要がある場合、または上下のあごの両方に前突が見られる場合などは、上下の全体矯正となります。治療期間は2年前後。費用は100万円を超えるケースが多くなります。
また、上前歯の矯正は目立つため、裏側からの矯正(リンガル矯正)がおすすめ。リンガル矯正の場合、表側の矯正よりは費用が高くなるので、上あごはリンガル、目立ちにくい下あごは表側矯正というように組み合わせて行うことで、費用を抑えることができます。
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費用 | 65万円~ |
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期間 | 半年~ |
費用 | 55万円~ |
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期間 | 1年~ |
費用 | 110万円~ |
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期間 | 2年~ |
◆歯科矯正治療の費用と期間について
矯正歯科の平均的な費用は80~120万円、期間については平均2~3年と言われています。
症状やクリニックによって費用・期間ともに変動しますので、一度問い合わせてみることをおすすめします。
◆副作用について
矯正中は虫歯や歯周病、装置の接触による口内炎などにかかりやすくなる可能性があります。
また、金属の装置による金属アレルギーなどの恐れもありますので、不安な点についてはクリニックへご相談ください。